Japanese traditional conte.

 去る筋からのお誘いでね。
 「狂言」を鑑賞する機会を頂いたのよ。

 能楽演目の合間に催された簡易寸劇。
 今ではすっかり独立した芸能になってる感はあるが。
 幽玄で観念的な能に比べたら、はるかにとっつきやすくはある。

 文語体の台詞で所々難解ではあるが結構笑えて中々楽しい舞台だが、
 後になって考えてみれば、結構深いものも含んでいるんではないかとも思う。

 狂言が主に取り上げるテーマは「欲望」「見栄」「怠惰」「不寛容」などといった、人間性のマイナス面。
 それらをカリカチュアした状況を演じてみせることで、人の愚かさを論って笑いものにする。
 観客は猿面冠者の愚昧さ加減に腹を抱えながら、時として同じものを自身の中に見出すのだ。
 
 ―だが。
 きっと狂言を見て侮蔑されたと怒る人は、まずいまい。
 演目は人の愚かさを取り上げていながらも、決してそれらを否定も糾弾もしないからだ。
 そういったもの全てひっくるめて尚、人とは素晴らしく愛おしいものだと言下に訴えているのだ。きっと。


 こういう芸能を面白いと思えるだけでも、
 年をとった価値はあろうものだよ。
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