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共謀空間FC

とりあえず、相手をぶん殴ろうってとこから出発するのが人間の悪いクセ。

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声の限り 声の限り 声の限り叫んで。

 もはやただのプラモ販促アニメといわれて久しく、
 それでも公開される度に話題を振りまくアニメ界随一のビッグコンテンツ、『機動戦士ガンダム』。

 そのTVシリーズ最新作『鉄血のオルフェンズ』が、先日放映終了。

 そのショッキングで泥臭い作劇は賛否両論で、結果的にヒット作とは言えないものにはなっていたかも知れない。
 だけど。『AGE』などとは逆の意味で「それまで『ガンダム』が敢えて避けてきた部分に目を向けた作品」だったんじゃないだろうか。


 よく聞かれるのが「主人公たちに感情移入できない」「敵側の人間のほうが魅力的だ」などという意見。
 特にほぼ完全な殺人マシーンのような言動を徹頭徹尾貫いてきた主人公に戸惑う人も多かっただろう。
 今までそういう主人公が居なかったわけではないが、よくある「徐々に『人間性』を取り戻していく」というような展開が全く無かったのだから!

 それは、「少なくとも現代日本で普通に暮らしている人間には到底理解できない境遇にある子供」を描くのに成功していた、という事ではないだろうか。

 ラスト間近で主人公のグループの一人が口にした言葉「俺たちは遠くない将来死んでしまうのだろうな、って思ってた」。
 一歩この国を出れば割と当たり前のように転がっている現実でもある「明日の命をも知れない子供たち」を主人公に据え、
 今までの『ガンダム』で何となく当たり前のようになってしまっていた「十代の子供が機動兵器に乗り殺し合いをする」という状況が、実はどれほど異常な事だったのかを描くのがこの作品のひとつのテーマだったように思う。

 だから。生命の粗末な使い方しか知らない子供たちばかりが出てくる。理解なんてできるはずが無い。
 メカの設定上ビームで跡形も無く消し飛ぶような「きれいな」死に方が出来ずにぐちゃりと潰れるように死んでゆくキャラたちもその側面を強調する意図があるのだろう。

 そんな、立場の弱さゆえに狡猾で強欲な大人たちの食い物になるしかない状況から死に物狂いで抜け出すことを思いついた、これはそんな孤児たちのお話。
 その暗躍振りから悪評紛々なライバル(?)キャラも、恐らくは元大人の食い物になるしかなかった子供だと考えたなら、やり方こそ違うもののスタンスとしては主人公たちと同じものだとも言える。

 敵側に居たキャラのほうに感情移入できてしまうというのは結局、彼らのような「お綺麗な」価値観が当たり前になっているということなのだろう。
 なんやかんやで結局『ガンダム』も「ヒーローメカアニメ」であってほしいと願望している手合いなのだ。
 そして、実は『ガンダム』視聴者もそんな向きのほうが大多数なんじゃないか、と思ってしまう。それはそれで悪い事でも何でもないのだろうけれど。

 とにかく。
 『鉄血のオルフェンズ』は実際、読み解くには少々想像力が必要になる作品だったのではないかと思う。
 「戦争ごっこ」ではなく「戦争」を描く試みとしては、意欲的なものを感じたとは思うのだった。

 半年後には第2期が放映される事も決定しているという。
 案外綺麗に畳まれたこの第1期からどう続けるのか。ありきたりの勧善懲悪ラインに堕してしまった『OO』などと違ってこのスタンスは貫いてほしいと望むところ。
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2016/03/28 [23:42]

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