「正義」の正体。

 某都議会の野次問題が物議を醸しているのは周知のとおり。
 政界なんてものが男尊女卑思想こびりつく封建社会であることなんて今更言うことでも無いわけだが。

 その野次を飛ばした本人(とされた議員)の事務所に生卵が投げつけられる、なんて話を聞くと、
 ああ、「正義」なんてやっぱり「口実」でしかないんだな、と思うところである。


 どこかで読んだが。
 「憎む」のは愉しい。気持ちがいい。


 「悪」なるものを認識し、それを憎み、攻撃するという行為。
 それはとてつもない快絶を人にもたらす。
 「自分は正しい」と思うこと。それは美酒や麻薬に等しい。そのためなら、人はどんなことでも出来る。やってしまえる。
 ―たとえ自分の身体に爆弾をくくりつけ人混みで破裂させるようなことでも!!

 そこまでは行かなくとも、
 所謂「勧善懲悪」をフィクションとして楽しむこと。それ自体もそんな愉悦を慰撫するための代替行為だ。
 わざわざ「悪」を作り出し、それを憎むことを愉しんでいるわけだ。


 「正しさ」に酔うこと。
 実は人の世に起こる災禍の過半数は、それに基づいているのではないか。


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 ―もしかしたら初めて、そんな概念に切り込んで言った作品。
 所謂ヒーローの行いも、突き詰めれば悪意に悪意をぶつけているに過ぎないのではということを、彼が教えてくれた。
 
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