アレから季節は巡り。

薀蓄
12 /05 2007
 週一ペースで掲載し当ブログの乏しいネタを補ってきた悪魔一口コラム「おねがいソロモンせんせい!!」が円満(?)終了して暫く経つ。

 おかげで少々ネタが滞りがちだ。つまらぬ駄文で行間を埋める日々。毎日更新はもう意地だしな。

 ソロモン七十二柱といえば。
 最近放映中の某ラノベ原作アニメに彼らを召喚使役するキャラクターが登場している。
 TVアニメ作品の画面に「フォルネウス」「ボティス」「マルバス」「シャックス」「エリゴール」「クロセル」「グラシャラボラス」等が登場する日が来るとはちょっと思わなかったな。
 ―ま、扱いとしてはカプセル怪獣の域を出ないのだが。浴槽の公爵に温泉掘らせてたりはしてたけどね。

 ―しかしあのキャラはアスタロトやらベリアルなんかも召喚出来るというのだろうか。
 アスモダイは原作の方ではストーリーに関わってたみたいだけど。
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召喚の軌跡。

薀蓄
10 /31 2007
 ―何だか1年半もかけてだらだらと続けた挙句先週全72柱を数え終えた邪道企画「おねがいソロモンせんせい!!」。

 悪魔事典みたいなコンテンツはネット上にいくらでもあるけど。
 共謀空間ならではの切口での紹介になってたかな?

 今回は72柱を序列順にソートし、各何回目で紹介してるか索引してみることにする。
 其々にリンクを張ればいいのかも知れないけど、手間だしね。


 1.「東の王」バエル(第七十二回)     
 2.「変化の公爵」アガレス(第十九回)
 3.「予言の貴公子」ヴァッサーゴ(第三十四回)
 4.「死霊の公爵」ガミジン(第十二回)
 5.「封印の総統にして導師」マルバス(第三十六回)
 6.「盗賊の公爵」ヴァレフォール(第六十二回)
 7.「炎の侯爵」アモン(第四回)
 8.「力天使の公爵」バルバトス(第二十七回)
 9.「主天使の王」パイモン(第三十一回)
 10.「星辰総統」ブエル(第二十二回)
 11.「賢明公」グシオン(第三十八回)
 12.「偉公子」シトリー(第十四回)
 13.「狂乱王」ベレス(第四十回)
 14.「射手の侯爵」レラージュ(第四十二回)
 15.「騎士心公」エリゴール(第七回)
 16.「真紅公」ゼパール(第四十四回)
 17.「醜悪公」ボティス(第二十六回)
 18.「蒼白公」バシン(第六十回)
 19.「怪腕公」サレオス(第六十四回)
 20.「端正王」プールソン(第二十五回)
 21.「博識伯」マラクス(第四十七回)
 22.「愚者の貴公子」イポス(第四十九回)
 23.「火炎公」アイン(第六十六回)
 24.「勇猛公」ナベリウス(第五十一回)
 25.「屠殺者の総統にして導師」グラシャラボラス(第五十三回)
 26.「龍公」ブネ(第五十五回)
 27.「美貌伯」ロノウェ(第五十七回)
 28.「残虐公」ベリス(第十三回)
 29.「恐怖公」アスタロト(第七十一回)
 30.「水域の公爵」フォルネウス(第六回)
 31.「探索者の総統にして君主」フォラス(第五十九回)
 32.「剣の王」アスモダイ(第六十九回)
 33.「家令公子」ガープ(第十八回)
 34.「雷と稲妻の公爵」フルフル(第五十八回)
 35.「第七座天使の侯爵」マルコキアス(第十七回)
 36.「鴉公子」ストラス(第二十三回)
 37.「不死候」フェニックス(第三十三回)
 38.「死と破壊の伯爵」ハルパス(第三十回)
 39.「詐欺師の総統」マルパス(第五十六回)
 40.「窃盗と破壊の伯爵」ラウム(第五十四回)
 41.「水域の公爵」フルカロス(第六十七回)
 42.「海洋公」ヴェパール(第六十八回)
 43.「堕落の侯爵」サブナク(第五十二回)
 44.「略奪候」シャックス(第二十九回)
 45.「獅子頭王」ヴィネ(第一回)
 46.「死者の伯爵」ビフロンス(第二十四回)
 47.「砂漠と水域の侯爵」ウヴァル(第五十回)
 48.「有翼総統」ハアゲンティ(第四十八回)
 49.「浴槽の公爵」クロセル(第四十六回)
 50.「刈除公」フルカス(第四十五回)
 51.「恐怖王」バラム(第二回)
 52.「戦士公」アロセル(第四十三回)
 53.「鶫総統」カイム(第二十一回)
 54.「座天使の公爵」ムールムール(第三十二回)
 55.「騎馬公子」オロバス(第十五回)
 56.「吟詠公爵」ゴモリー(第二十回)
 57.「豹総統」オセ(第八回)
 58.「炎の総統」アミィ(第六十五回)
 59.「星幽候」オリアス(第十回)
 60.「獅子公」ヴァプラ(第四十一回)
 61.「有翼公」ザガム(第三十九回)
 62.「龍総統」ヴォラク(第六十三回)
 63.「不和の侯爵」アンドラス(第十一回)
 64.「豹公」フラウロス(第九回)
 65.「美貌公」アンドレアルフス(第三十七回)
 66.「暗黒大陸の侯爵」キマリス(第六十一回)
 67.「一角公」アムドゥシアス(第三回)
 68.「虚偽と詐術の貴公子」ベリアル(第七十回)
 69.「五芒星形内の侯爵」デカラビア(第十六回)
 70.「願いの貴公子」セエレ(第二十八回)
 71.「異相の公爵」ダンタリアン(第五回)
 72.「正義の伯爵」アンドロマリウス(第三十五回)

 ―いやぁ。よく続いたものだ。
 これにて共謀空間の悪魔召喚コーナーは一端閉幕。・・・さて、次は何をネタにしようか。

αにしてω。

薀蓄
10 /24 2007
 1年半に渡り性懲りもなく続けてきた週一企画。
 悪魔で見る人間界遍歴も遂に最後の一柱を召喚するときがやって来た。

 では。ゴエティア魔術至高の一篇をここに。

 
 「おねがいソロモンせんせい!!


 最終回:
 バエルBael

 66の軍団を統括する地獄第一の王にしてソロモン72柱の筆頭に記される「東の王」。それがバエルだ。カナアン・バビロニアの主神でありユダヤ・キリスト教最大の対抗信仰の主であった豊饒神バアルを起源とするバエルは、それゆえ悪魔に貶められた際最も醜くおぞましい魔神とされた。最も有名な姿は巨大な王冠を頂く人、猫、カエルのより合わさった頭部に直接蜘蛛のような節足が生えているというものである。そのような醜悪な姿で現れ、身の毛もよだつしわがれ声で話すというが、護符を携えた召喚者が命ずれば剣を携えた長身の男にも姿をやつすという。
 バエルはありとあらゆる知識を蓄えており、それらを任意に召喚者に与えその全ての欲求を満たすという。法律に関し事細かに教授することもあれば、男女の秘め事を始めとした官能的な知識を披露し召喚者の心を淫猥に染めるとも言う。奸智に長け、召喚者の様々な相談事に対しアドバイスを与えるがそれらはほとんどが悪巧みの類であるとも言う。また、姿を消す(周囲から人を遠ざける)魔術も伝授してくれると言われる。
 バエルの原形たるバアル神は強大な信仰であったがため、バエル以外にも様々な有力な魔神の原形とされている。暴食と腐敗を司る蝿の王ベルゼブブ、パリの守護悪魔ベルフェゴールなど。その名には単純に「主」という意味があり、世界全ての統治者としてヘブライの唯一神と対抗を続けてきたのである。


 「悪魔」という存在のアーキタイプとも言うべき存在。黒山羊が悪魔の印とされ、典型的な悪魔が山羊の角や蹄を持っているのはバアルのトーテムが豊饒を表す山羊だったから。そしてその行いは明らかに人間に対する「試し」である。甘い悦楽の誘いを囁き人の魂を堕落に導く反面、世界の真理を垣間見せる契機を与えることもある。至高の頂に上るか。欲望の闇に堕つるか。バエルの天秤は誰の心にもある。悪魔は人間が生み出したもの。人間の心とは悪魔のあり方そのものなのだ。

bael.jpg

セミファイナル。

薀蓄
10 /17 2007
 実に1年半に及ぶ悪魔探訪録もいよいよ大詰め。
 有名どころが残った状況今回は。


 「おねがいソロモンせんせい!!


 第七十一回:
 アスタロトAstaroth

 40の軍団の指揮をとる地獄の偉大なる公爵である。序列は29。黒ずくめの美しくも尊大なる天使の姿をとるこの「恐怖公」は、召喚すると手にクサリヘビを持ち、血塗られた唇に笑みを湛え地獄の龍に乗って現れる。出現の際、強烈な悪臭を伴うとも言われる。
 世界全ての秘密を知り、人文科学に通じ、過去と未来全てを見通すというアスタロトは地獄でも有数の力を持つ強大な魔神であり、召喚には多大な危険を伴う。強い加護を備えたアミュレットなどの呪術的な触媒を介さなければ、その怨嗟と妄執を源とする地獄そのものともいえる魂に耐えることなど出来ないという。しかし、召喚に成功したものには常に真実を語り、その向学心には敬意を持って応ずるという。性格は基本的に怠惰で気まぐれ。安逸と人間の苦悩を喜び、勤勉なる者を堕落に誘う。
 アスタロトは堕天する以前は座天使であったとされるが、その起源は古くフェニキアの主神である天空の女神イシュタルがその原形であるという。シュメールの太母神イナンナに始まる世界中の大地母神の原型であり、その戦の女神としての側面はカナアンの軍神アシュターにも受け継がれる。母権社会の象徴であったイシュタルは、父権王族を頂くユダヤ・キリスト教により男と交じり合った悪魔アスタロトに貶められたのである。


 悪魔とはすなわち、敵対者、敗北者の象徴でもあった。征服者勝利者の正当性を象徴付けるため、敵対するもの、打ち破ったものを絶対的な悪しき存在として変質させたのだ。スリランカではインドの守護精霊ヤクシャが病魔ヤカーとなり、日本では大和朝廷が駆逐した先住信仰が悪鬼邪神と成り果てた。 
 あり方を他者の都合で捻じ曲げられ、貶められ、排斥される。それに勝る恥辱があろうか。その怨嗟、憎悪、妄執渦巻く情念。それこそが地獄のあり方なのかも知れない。

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背徳の耐え難き甘さ。

薀蓄
10 /10 2007
 残すところあと三柱。

 最早何も言うことはあるまい。今週の

 「おねがいソロモンせんせい!!


 第七十回:
 ベリアルBelial)

 50あるいは80の軍団を従える地獄の偉大なる王。序列は68。地獄の君主ルシファーに次いで創造されたというベリアルの名には「無価値」「邪」「偽り」等の意味が含まれ、「偉大公爵」「暗殺神」「虚偽貴公子」等の異名を取る。炎に包まれた戦車に騎乗する美しい二人の天使の姿で現れ、その物腰は威厳と気品に溢れており、甘く耳に蕩けるような声で話す。―だが、その魂は他の何者とも比べようが無いほどに汚れ、歪み、下劣であるという。
 悪徳そのものの具象とさえ言えるベリアルは自分以外の一切を欺き陥れることだけを考え、そのためにだけ行動する。甘く妙なる響きを持つ声は如何なる低俗で醜悪な内容であっても神の言葉のように正しく清らかに人の耳に伝わる。その舌はかつて神の子イエスを地獄の権威を奪った罪びととして告発し、また二つの街ソドムとゴモラを背徳に沈め破滅に導いた。人に社会的地位を授けるといわれ、その魔力は比類なきほどに強大であり誰もがその力を借りることを欲するが、彼にとっては召喚者でさえも欺瞞と嘲弄の対象でしかない。彼の加護を得ようとしてもその先に待っているのは最低最悪の形での破滅以外ありえないのだ。故に、ベリアルはソロモン王に封印された魔神の中でも最も危険な存在であると伝えられる。


 「悪」とは何ぞ。自身の欲望に忠実であることか。単なる価値観の相違から生じる齟齬に過ぎないのか。―否。そんなものは建前に過ぎない。誰にでもあるはずだ。自身には何のかかわりも利害もないハズなのに、人の不幸を喜び、弱者を蹂躙する事に快感を覚え、あえて律法を冒さんと欲することが。論理的な理由など何も無く、人は悪徳を悪徳そのものとして喜ぶ気持ちが必ずある。内なる悪魔は囁く。「悪」とは何ぞ。そして、それにどう向き合うのか。

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A.V.S.&ドラティア

 脳味噌無駄遣い道を探求する共謀者たち・一退役兵とドラティアが関西辺境から世界を睥睨しつつ発信するためにならないブログ。

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