悲しくてやりきれない。

アニメ
03 /06 2017
 また、大変に今更ながら、
 昨今の話題作をようやく鑑賞する。


 『この世界の片隅に』。
 昨年初冬静かに公開されて後、『シン・ゴジラ』も『君の名は。』もぶっちぎって話題と各賞をかっさらったアニメ映画。
 近隣においては、詳述はしないがちょっとしたご縁も出来ての配給である。


 ご覧になった方も多かろうとは思うし今更感想などおこがましくもあるが。
 「絵が好きで少々夢見がちな女の子が戦前から戦後に及ぶ圧倒的な現実に晒される」という、ただそれだけのことを丁寧に丁寧に描いた作品だった。
 戦争と言うあまりにマクロマティックな事象の元で、ささやかな個人の主観だけが虚実入り混じりながらも淡々と流れてゆく。
 そうすることで、「片隅から見た世界の形」を逆説的に表現する、そのことに腐心した画面だったと思う。


 足りないものはあまりにも多くて。
 無くなってゆくものもさらに多いのだけれど。

 あるものをかき集め、
 残ったものをつなぎ合わせて、そうやって続いてゆく。

 逞しいと表現するには聊か危なっかしいけれど、それでも生きてゆく。

 その様がどうしようもなく愛おしく、見る人の心をとらえるのだろう。

 同じく広島を舞台とした『はだしのゲン』が作中で言われるような「踏まれてもなお伸びる麦」の物語としたら、
 こちらは「風に乗るタンポポの綿毛」のような、そんな物語。

 そんな、何とも表現しがたい気分にさせられる鑑賞感なのだった。
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「ジャイアーン、久し振りに野球やろうぜ」

アニメ
10 /25 2016
 また一人、
 子供の頃から慣れ親しんでいた声の人がいなくなってしまったな。

 肝付兼太氏。
 『ドラえもん』のスネ夫と言えば大人世代にはすぐ出てくるあの声の方。
 あの、唯一無二と言っていい独特の声音。聞けばすぐにわかる声優さんなんて昨今はあまりいないんじゃないかな。

 『銀河鉄道999』の車掌、『サイボーグ009(新)』の007などのムードメーカー的バイプレイヤーも印象に強く、
 我々の世代付近で名前を知ってる声優を上げるとすればまず間違いなく五指には入る人。

 訃報にはいつもやるせないものを覚えつつ、
 自分自身も歳を取ったと思い知らされる。


 昭和の、ブラウン管TVから流れてきたお馴染の声たちに思いを馳せつつ、ただ黙祷。

迷子の兵隊たち。

アニメ
10 /03 2016
 半年の準備期間を経て。
 あのアニメコンテンツ最大級のビッグタイトルが、またまた日曜夕方に帰ってきた。

 『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』。
 それまでの『ガンダム』を始めとするロボットアニメにおいて暗黙の了解として黙殺されてきた「十代の青少年がロボットに乗って殺し合いをする」という事柄を、全くの「異常」としてクローズアップしたショッキングな作品である。

 前期2クール放映分が思いの外綺麗にまとまって終了した一方お話としては何も終わっていないという状況故続編が待たれていたが。
 幾許かのブランクをちょうどよい区切りにすることでの再開と相成った。

 お世辞にも人が人として大切にされているとは言えない世界観において。
 ただ搾取されるだけの弱い存在である子供たちがどうにか明るい未来を切り開こうと泥濘の中でもがくこの物語。
 主人公たち「鉄華団」はそんな中、一応の「成功」らしきものを勝ち取った一団として描かれる。

 ただ、彼らの行いが世界全体を多少は良い方向に導けたかと言えばそうでもなく、
 一面においては世界秩序の構造を破壊し却って悪化させてしまったともいえる状況。

 幾多の犠牲を払い血みどろになりながらも切り抜けた事実も、
 傍から見れば「上手い事やりやがった連中」でしかなく、ただ羨望と嫉妬の対象でしかない。
 彼らの根源にある「明日の命をも知れぬような世界を変えたい」という理念は正直ほとんど理解されてはいないという現状。

 きっとこの先放映が春先まで続き、
 主人公たちの運命が極まったとしても、
 世界が優しくなることなど、決してないのだろう。

 それでも。
 昨日よりも、今日よりも、幾分はましな明日が来るようにもがき続ける。
 これはそんな話。

 「ヒーローメカアニメの皮を被った別の何か」という点においてファーストガンダムの正統後継とも個人的には目している本タイトル。
 願わくば、『OO』のように2期で単なる勧善懲悪譚に堕してしまわぬように祈るばかり。
 

ジェンダーシフト。

アニメ
07 /07 2016
 クールの変わり目・7月に突入して1週間。
 それなりの深夜アニメウォッチャー共謀空間さんとしても新タイトルチェックを行う時期なのだが。


 ・・・・・・何か、こう。今期のラインナップ。
 所謂「女性向け」目立たない?



 それが悪いとも嘆かわしいとも言うつもりは毛頭ないけれど。
 何故かBL系乙女系が目に付く気がするんだよね。
 まぁ、当方そういう系列には全く興味が沸かないので、
 そういうタイトルに枠を食われるのはちょっぴり切ないかな、とは思うのだが。

 最近所謂アニメショップとか言うところの主な客層は女性で、
 商品ラインナップもそれ向けの傾向が強いらしい。
 通常の書店でもその系列のスペースかなり広く取ってるし。

 そういう指向がより一般化してるって事なんかな。
 いや本当に、悪い事とはいわんけど。

ソロモンよ、私は帰ってきた。

アニメ
04 /28 2016
 地元のTV局で何故か『機動戦士ガンダム』OVAシリーズ、『第08MS小隊』を放映していた事は以前も書いた。
 気付けば「ラスト・リゾート」に加え「ミラーズ・リポート」まで網羅した、完全公開になっていたわけだが。

 今週からはこの枠で引き続き『0083スターダスト・メモリー』が放映されるとの事である。
 ・・・これ『08』より更に前、25年以上前の作品なんだよな。

 日曜早朝に『UC』TV再編集版が放映開始されたり、最近のキー局をまたいだガンダム押しは何事なんだろうね。財団Bの仕業か。

 ともあれ。
 『ガンダム』OVAシリーズの中では屈指の熱さを誇ると評判のタイトル。
 これまたちゃんと見た事が実は無かったりする作品なので、ちょいと覗いてみようかな、と思う。
 何やらその後のロボットモノの数々に大きく影響を与えた作品とも聞くので、ネタ的にも楽しみたいところ。

 ……そしてまた、番組紹介データに絶妙な煽りが付いているのだった。ガトーはセガールか。そうか。

A.V.S.&ドラティア

 脳味噌無駄遣い道を探求する共謀者たち・一退役兵とドラティアが関西辺境から世界を睥睨しつつ発信するためにならないブログ。

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